鳥がさえずる庭

建物施工会社:(有)スローハンド

お客様の要望

祖父母のために、庭から玄関へスロープをつけたいが、目立たない感じにしてほしい。
庭についてよくわからないので、他はお任せしたい。

概要

  • 建て替えの住まいの庭。敷地が広く、住まい以外の建物もあり、今後も新たに建物を建てる等の変化があることが予想される。
    このため、外構工事範囲を建物廻りと南側の庭のみに限定して計画する。
  • 駐車場は南面に十分な敷地があるので今回は計画外とする。

デザインの工夫

コンクリート擁壁とウッドデッキ

  • 南東角の部屋の前にコンクリート擁壁を設けてある。
    南側道路の視線と玄関アプローチ前でもあり、来訪者の気配や視線をカットする目的。
  • 硬い印象を持つコンクリート擁壁前には樹木を配して柔らかさと四季を感じてもらえるようにした。
    こうすることで南東の部屋の吐出窓からは空と樹木を望む心地よい室内とすることができた。
  • 南東角部屋の吐出窓とコンクリート擁壁間はウッドデッキを設けて、庭との出入りや簡易な物干場とした。

階段と緑、スロープ

  • 玄関に至るアプローチはおおらかな建物を際立たせるために、横幅2500、踏みしろ600の階段とした。
    高低差の関係で階段段数は三段あり、軽やかさを出すために階段は浮いて見えるような施工にしてある。
  • 階段脇に大きな樹木と下草を設けてある。
    階段を上がる際にパーソナルスペースに樹木が入ってくるとより緑を感じることができるため、このようにしてある。
  • 南東部屋前のコンクリート擁壁前を緩やかな芝生の丘とし、エントランス階段上部へ繋げてスロープとした。

リビング前 – 水盤

  • リビング前にもコンクリート用壁を設けた。
    視線カットの目的と、広い敷地に区切りを設けて、中庭のような落ち着いた雰囲気を出すためである。
  • リビング前は軒が深く直射日光が抑えられ、落ち着いた雰囲気がある。
    リビング前に水盤を設けて、水の反射光を室内に導くようにした。
    反射光は水とともにゆったりと揺らぎ、室内の落ち着いた雰囲気に安らぎを与えてくれる。
  • 水盤前には、大きな樹木と下草を多く配してある。
    樹木・花・水。
    きっと鳥が寄ってくれる庭になる。

基本情報

  • 家族情報:6 人住まい
  • 建物施工会社 (有)スローハンド
  • 敷地面積:約 700 m2 庭施工面積:約 120 m2
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